2023年11月6日(月)ー11月17日(金) ※日曜休廊　
10:00-17:30（最終日 14:00まで）
　
オリエ アート・ギャラリーでは、大島由起子の彫刻展を開催します。
大島由起子は自身の体躯を超える大きな石に向き合い、誰もが手を触れたいと誘われてしまうような、人の手や目に心地よい曲線をもつ抽象的な彫刻を生み出しています。近年はホテルのラウンジなど、華やかな場面に自然の風情を引き込み、石の彫刻ならではのマッシブな魅力に、ユニークなかたちの個性を加えて脚光を浴びています。
　本展では素朴な表現が顕著に現れる小松石を素材に選び、線彫りで形を整え、ノミ跡鮮やかに造形しています。堅固な石も無数の彫り跡を纏うことで大島と語らった長い時間の積層、心の通った温かみを感じさせます。〈山から吹き降ろす風〉〈人と人との対面〉という二つの事象をモティーフとし、異なった石材を一つの作品に構成することにも試みました。同じライトグレーに見える小松石も場所や年代の違いから個体ごとに淡い青色や桃色のニュアンスがあり、連続性を持たせた造形は作品主題である「時」を感じさせ、石の新たな魅せ方に迫ります。
大島は自身の制作について「山の中で鳥たちのさえずりを耳にしながら、ただひとりきり石頭でノミを打つ。その行為の繰り返しが失われていく石の物量と引き換えに、求めるものをもたらしてくれる様に思う。」と語ります。
秋風が爽やかにそよぐ季節に、大島がカタチとして石に刻んだ「時」を体験すべく、ぜひ会場にいらしてください。
　
　
大島由起子　Yukiko OHSHIMA
　
1975　大阪府堺市生まれ
1999　武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業
2001　武蔵野美術大学大学院美術専攻彫刻コース修了
2004 「武蔵野美術大学パリ賞」受賞に伴い渡仏 1年間滞在
　
個展
2001　ガレリア・グラフィカ＆bis / 東京
2003　ギャラリー山口 / 東京
2010　ギャラリーせいほう / 東京（’13、’16）
2012　あーとらんどギャラリー / 香川
2013　画廊翠巒 / 群馬
　
グループ展
1998　「第12回小平野外彫刻展」東京
2002　「第7回KAJIMA彫刻コンクール作品展」奨励賞
2004　「立体7人展」GALLERY52 / 東京
　　　 「第2回アートジャム“Boutique”」ギャラリー山口
2006　「雨引の里と彫刻 2006」茨城（’08、’11、’13）
2008　「ちいさな石彫展」あーとらんどギャラリー
2011　「立体の魅力展」画廊翠巒（’12、’14）
2015　「石彫の現況 2015」長泉院附属現代彫刻美術館/東京
　
　
【ご来廊時のお願い】
*発熱、頭痛、咳、倦怠感など体調のすぐれないお客様はご来廊をお控えいただくようお願い致します。
*ギャラリー内ではなるべくお静かに鑑賞ください。
*混雑が発生した場合は、入場制限をすることがございますのでご了承ください。
何卒ご理解ご了承くださいますようお願い申し上げます。