2026年7月7日(月)ー7月25日(金) ※土・日曜・祝日休廊
10:00-17:30(最終日 15:00まで)
オリエ アート・ギャラリーではレイモンド愛華のガラス展を開催します。レイモンドは現在多摩美術大学大学院に在籍中でありながら、そのダイナミックで瑞々しい印象のガラスオブジェは数々のコンペティションで入賞するなど国内外で関心が集まり始めています。本展ではガラスの新たな展開を感じる新作を加えて発表いたします。
ガラス造形の中でもことにホットワークという技法は、宇宙服かと見紛うほどの重装備で(770°という)高温を管理し、硬化が始まるまでの僅かな瞬間に自らの手でひねり動かすという瞬間勝負が求められるものです。作家自身が「偶然と必然のあいだを行き来するような感覚」と語るように、そこには熱いガラスとの緊密かつ一瞬の対話が存在します。
レイモンドが現在取り組んでいる《transmute》では、ケーンと呼ばれるガラス棒から一定のピッチを持った工業的な素地をつくることにより、ガラスのしなやかさと硬質さが同時に瞭然と顕われます。ラインはゲージとして詳細を、ストラクチャーとして大筋を、その対話(対戦?)の様子をまざまざと伝えます。コントロールを手放したときに立ち上がる思いがけない形や表情の出現、作家が創造の核心としているその瞬間がそこにとどめられています。
会場では色かたちさまざまな10点の近作をご紹介します。変容から生まれたその一瞬一瞬の気配を、ぜひ会場にてご体感下さい。
レイモンド愛華 RAYMOND Aika
2002 大阪府に生まれる
2024 多摩美術大学特別顕彰奨学金を受ける
2025 多摩美術大学工芸学科 卒業
多摩美術大学大学院工芸学科ガラスプログラム 修士前期課程 入学
●おもな展覧会
2022 「CERAMIC +GLASS +METAL・多摩美工芸の感と観 優秀作品と課題紹介」(六本木)
2023 「moire」(横須賀)
2024 「光影瑠璃-光とガラス」(台湾)
2025 ガラス雑誌「New glass Review」(アメリカ)掲載予定
●おもな受賞
2023 工芸都市高岡2023クラフトコンペティション 入選
2024 TUB showing 入選、神奈川県美術展 入選
2025 MUFG工芸プロジェクト「KOUGEI ARTIST LEAGUE」ファイナリスト